御社では、新卒採用を行っているでしょうか?もし、新卒採用をしているなら、ぜひ実践していただきたい新入社員向け研修プログラムがあります。それは、次の新卒採用に向けて、新入社員たちに自社の採用サイトを作ってもらうというものです。
メリットは3つあります。
目次
人事が気づいていない、会社の魅力が見つかる可能性が大
まず、採用ターゲットに近い目線で採用サイトを作ることで、求職者が本当に求めている、知りたいと思っている情報が発信できるという点です。企画やデザイン、発信方法といったものはほぼ全て、新入社員に任せてみましょう!人事をはじめとする企業側の常識や固定観念にはとらわれずに、新入社員たちがあなたの会社の「知られざる良さ」を見出し、発信してくれるかもしれません。
また、新入社員の就活中、入社前、入社直後のリアルな実体験をもとに考えられたコンテンツは、学生の素朴な疑問や気になっていることに対する的確なアンサーとなり得ます。
たとえば、あなたの会社が選ばれる理由を人事担当者が分析したときには、ビジネスの将来性や社会へのインパクト、やりがいなどが挙がっていたとしましょう。しかし、実際に入社した新入社員の本音はどうでしょうか。ワークライフバランスが配慮された各種制度や、働きやすい社内の雰囲気などのほうに、より魅力を感じられたのかもしれません。
時代が変わるにつれ「働くこと」への価値観や、その業種・企業へのイメージも大きく変わるものですので、学生があなたの会社を選ぶ理由を正しく把握し、それに基づいた訴求を行うことはとても重要です。このことは、採用市場での競争において、新たな優位性を見出せる可能性が大いにあるということも示します。
学生に近いという意味では、新入社員だけでなく、入社前の内定者にオリエンテーションとして採用サイト制作を任せてみるのも良いでしょう。
能動的に企業理解やコミュニケーションを深めてもらう機会となる
新入社員に採用サイトを作ってもらうことによる、もう一つの利点は、彼らの企業理解や社内コミュニケーションを深める機会になるという点です。採用サイトを通じて会社のことを正しく、詳しく伝えるには、制作側(新入社員)がまず会社をよく理解することが必要だからです。
一般に、会社の経営理念やビジョンといったものは、新入社員研修中に座学形式で伝えられることが多いと思われますが、一方的に聞かされるだけではなかなかインプットされにくいですよね。とはいえ、経営理念やビジョンは、今後その会社で働いていく上で基盤となる、とても大事なものです。
経営理念が意味するものは何か。社員にどのような気持ちで働いてもらいたいのか。それにより会社全体として、どうなっていきたいのか。そうしたことを、経営者に直接アポイントをとってインタビューしてもらうのも一つの手です。
学生に近い感覚を持つ、先入観のない新入社員から率直に「なぜ?」をぶつけてもらうことで、単なる研修では知りえないリアルで具体的な経営や事業の話が聞きだせるかもしれません。それを新入社員なりの言葉でまとめてもらえば、彼らの「気づき」も加わり、学生により伝わりやすいものになることでしょう。
インタビューする相手は、社長の他、現場の社員でももちろんOKです。会社ごとの形式にもよりますが、研修中はどうしても新入社員が接点を持つ社員が限られてしまいがちです。ですので、「インタビュー」を通して、部署やチームの垣根を越えて社内全体のあらゆる人とコミュニケーションを取ってもらいましょう。
会社には「近い世代の営業3年目の先輩」「子育て中で時短勤務をしている女性社員」「この道30年のベテラン技術者」など、いろんな社員がいると思いますが、「どの人にどんな話を聞くか?」というそのセレクトは、まさに「学生目線で知りたいこと」に限りなく近いものになると言えます。少し前の話に戻りますが、これにより、人事担当者視点のみで制作したものよりも、採用ターゲットに”刺さる”コンテンツになるのではないでしょうか。
採用サイトづくりの流れを通じて、仕事のエッセンスを学べる
このように新入社員(または内定者)に採用サイトを企画、作成してもらうことは、彼ら自身の企業理解にも、会社自体の魅力の再定義にも、たいへん役立ちます。
ただ、それだけではありません。
実は、採用サイト作りには、「仕事」というものの基本が詰め込まれています。目的や課題を設定し、それに向けて必要な事柄を挙げ、役割分担をして納期に間に合うよう、作業を進める。その過程で、管理者やメンバー間での報告・連絡・相談の必要性、重要性も身に染みて分かることでしょう。
つまり、採用サイトの企画・進行自体が1つのプロジェクトとなり、仕事をする上で必要なことを新入社員たちに学んでもらえるのです。これが3つ目のメリットです。
どのような役割が必要で、それぞれ誰がその役割を担うのか。目標のサイト公開時期に向けて、どのようにスケジュールを引くか。そこから彼ら自身で決めてもらうようにすれば、これ自体がチャレンジしがいのある業務となります。
基本的には新入社員の自主性に任せるのがポイント。人事・採用担当や年齢の近い先輩社員などがサポート役としてつき、進め方の報告を随時受け、相談相手となれば十分です。新入社員に主体的に進めてもらえば、やがて1人1人の得意分野や行動の特徴など、キャラクターが明確になり、配属先の決定にも活かせます。
むろん、このプロジェクトを通じて新入社員同士の結束も深まるに違いありません。配属が決まり、部署が分かれてしまっても、同期の関係が強ければ頼もしく、早期退職も防げます。
達成感もって作られたサイトを、後輩学生に拡散!
そして、この採用サイト制作で大事なのは、必ず「公開する」ことです。実際に、オフィシャルに公開されることは、大きなモチベーションとなります。それでこそ、新入社員が能動的に行動し、良いものにしようと努力できるわけです。
また、成果物である採用サイトは、会社にとってはもちろん、新入社員らにとっても宝物。公開となれば、自ずとSNSで知り合いや後輩に拡散したくなるはずです。採用戦略においてSNSの活用というのは、昨今では必須アイテム。
ですが、企業側の意図が透けて見え、あざといようになってしまっては逆効果になりかねません。それでも、新入社員自身が成果物を誇らしく思い、「見て見て!!」という気持ちで発信したものは、ホンモノ。後輩たちにとっては、「知っている先輩が手がけたもの」として好意的に受け止めてもらえるでしょう。
その他の学生たちにとっても、新入社員が「採用サイト制作」という、企業において重要な業務に早い段階で挑戦できる会社として、良い印象をもたらすことができます。
サイトの作成・管理が簡単にできるiRecなら、新人教育もスムーズに
このように、メリットがたくさんある新入社員(内定者)による採用サイト制作ですが、大事なのは、サイト自体の作成・運用が容易であることです。これが、自社内でHTMLを書かねばならなかったり、外部の制作会社に都度依頼をしなければならない場合には、工数が余計にかかり、スケジュール管理も複雑になりかねません。新入社員に任せるには少し負担が重くなってしまいます。
ですので、新人向け研修プログラムに「採用サイト制作」を加える際は、「iRec」のような、WEB制作の知識がなくても制作や更新が簡単にできる「CMS型の採用サイト制作ツール」を活用するのがおすすめです。ぜひご検討ください。