内定者研修を、採用サイトづくりに変える。──会社理解・採用広報・社員交流を同時に進める全社プロジェクト
- 投稿日:
- 更新日:
「内定者研修、毎年同じような内容になってしまっていて…」
──人事の田中さん(仮名)が、そう相談してくれました。
・ビジネスマナー
・社会人としての心構え
・会社説明
・同期交流
どれも大切です。
でも、どこか“受け身の研修”になっている気がする。
そんな悩みを抱えていたそうです。
一方で、採用サイト制作にも別の課題がありました。
・社員インタビューのネタが集まらない
・現場社員を巻き込めない
・採用サイトのコンテンツが増えない
・人事だけで採用広報を考えている
実はこの2つの課題、別々に見えて、一緒に解決できるかもしれません。
それが、内定者研修と採用サイト制作を組み合わせるという考え方です。
この記事では、会社理解・社員交流・採用広報を同時に進めるプロジェクトとしての内定者研修についてお伝えします。
目次
1. 内定者研修を“受ける時間”だけで終わらせない
内定者研修というと、何かを教える場として設計されることが多いかもしれません。
社会人としての基本。ビジネスマナー。仕事への向き合い方。会社の理念や制度。
もちろん、それらは大切です。
ただ、それだけでは見えてこないものがあります。
それは、「この会社で働くのが楽しみ!」という感情です。
会社説明を聞くだけでは、会社との距離はなかなか縮まりません。
だからこそ、内定者研修を“受ける時間”から、“会社に関わる時間”へ変えていくことが大切です。
採用活動が終わったあとも、会社への理解や期待感を育てていく。
それは、内定者フォローとしても非常に重要な取り組みです。

2. 内定者は、未来の求職者にいちばん近い存在
採用サイトをつくるとき、人事はどうしても「会社が伝えたいこと」から考えがちです。
・理念
・事業内容
・制度
・福利厚生
・研修制度
もちろん、どれも大切です。
しかし、求職者が本当に知りたいことは少し違う場合があります。
「入社後、どんな1日を過ごすのか」
「先輩はどんな理由で入社したのか」
「実際の職場の雰囲気はどうなのか」
「自分と似たタイプの人は活躍しているのか」
こうした疑問を持っているのが求職者です。
そして、その感覚を最も覚えているのが内定者です。
少し前まで就職活動をしていたからこそ、求職者目線を持っています。
また、自社以外の多くの企業の採用サイトもチェックしてきています。
だからこそ、内定者の声は採用サイト改善や採用ブランディングのヒントになります。

3. 社員に聞くことで、会社理解が深くなる
そこで田中さんは、内定者研修の中に社員インタビューを取り入れました。
内定者が質問を考え、若手社員や現場社員に話を聞く。
その内容を整理し、「次の求職者に伝えたい会社の魅力」としてまとめる。
最初は緊張していた内定者たちも、社員との対話を通じて少しずつ会社への理解を深めていきました。
「自分も入社前は同じことが不安だったよ」
「最初は失敗ばかりだった」
「でも助けてくれる人がいたから続けられた」
採用パンフレットには掲載していない話。
会社説明会では聞けなかった話。
そんなリアルな言葉が、内定者にとって大きな学びになります。
そして、その言葉は次の求職者にとっても『気になる情報』であることは間違いありません。
4. 採用サイトづくりは、全社を巻き込むきっかけになる
採用サイト制作は、人事だけで進めようとすると限界があります。
仕事のリアルは現場にあります。
若手社員の成長実感は若手社員の中にあります。
入社前の不安は内定者の中にあります。
それぞれの視点をつなぐことで、採用サイトのコンテンツはよりリアルになります。
田中さんは、内定者の発表を聞いたあと、こう話していました。
「人事だけでは、この言葉は出てこなかったと思います」
例えば、あるチームが見つけた魅力は、「質問しやすい雰囲気がある会社」でした。
別のチームは、「失敗しても一人にされない会社」と表現しました。
制度説明だけでは伝わらない魅力。
社員インタビューを通じて初めて見つかる価値。
採用サイト制作を全社プロジェクトにすると、会社の魅力が“人の言葉”として見えてきます。
5. 内定者研修×採用サイト制作の3つのステップ
内定者研修と採用サイト制作を組み合わせるときは、次の3ステップで進めると設計しやすくなります。
STEP1 内定者が聞く
まずは、就職活動中に感じていた疑問や不安を書き出します。
・入社前に知りたかったことは?
・どんな情報が不足していた?
・採用サイトで印象に残った内容は?
・他の企業の採用サイトで『いいな』って思ったコンテンツは?
・反対に『これ必要?』って感じたコンテンツは?
その問いが、社員インタビューの出発点になります。
STEP2 社員が語る
次に、若手社員や現場社員へインタビューを行います。
・入社後に驚いたこと
・最初に苦労したこと
・この会社らしいと感じる瞬間
社員のリアルな経験が、採用サイトのコンテンツの材料になります。
STEP3 人事が磨く
最後に、内定者が集めた言葉を人事やライターが整理します。
採用サイトに掲載するのか。
採用広報として活用するのか。
説明会資料やSNSで活用するのか。
求職者に伝わる形へ整えていきます。
6. 人事だけでは見つからない言葉が、採用サイトを変える
採用サイトに必要なのは、立派な言葉だけではありません。
むしろ求職者に届くのは、等身大の言葉です。
「最初は不安だったけれど、先輩が声をかけてくれた」
「説明会で感じた雰囲気と、入社後の印象が近かった」
「研究内容が思わぬ形で活かせている」
こうした言葉は、人事だけで会議をしていてもなかなか出てきません。
社員が語るから出てくる。
内定者が聞くから出てくる。
未来の求職者を思い浮かべるから磨かれていく。
採用サイトは、会社が一方的に発信する場所ではなく、
社員や未来の仲間と一緒に育てていく場所になれるのです。

7. まとめ|「教える研修」から「共につくる研修」へ
内定者研修は、何かを教えるためだけの時間ではありません。
・会社を知る
・社員と出会う
・自分が入社する意味を考える
そして、次の求職者に向けて会社の魅力を言葉にする。
そんな時間にも変えられます。
採用サイト制作と内定者研修を組み合わせることで、
・内定者フォロー
・社員交流
・会社理解
・採用広報
・採用ブランディング
これらを同時に進めることができます。
そして何より、内定者自身が「この会社の魅力を伝えたい」と思える状態をつくることができます。
採用サイト制作は、人事だけの仕事ではありません。
現場社員も。若手社員も。内定者も。
それぞれが持つ視点を集めることで、会社の魅力はもっと立体的になります。
内定者研修。採用サイト制作。採用広報。
一見すると別々の取り組みに見えますが、実はどれも「会社の魅力を言葉にする活動」です。
だからこそ、内定者研修を会社理解だけで終わらせるのではなく、採用サイトづくりや採用広報とつなげてみる。
その取り組みが、未来の求職者との新しい出会いにつながるかもしれません。

の