求めているのは「情報」ではない?! ~Z世代の志向性から探る、採用サイトの設計視点~

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求めているのは「情報」ではない?! ~Z世代の志向性から探る、採用サイトの設計視点~

はじめに

「まだうちには採用サイトなんて必要ない」
そんなふうに思っていた企業が、今、続々とサイトを立ち上げ始めています。
その背景には、Z世代の応募行動の変化があります。

彼らは求人広告だけで応募を決めるのではなく、
「この会社で時間を使いたいか?」を採用サイトで確認しようとしています。

今回のコラムでは、「採用サイトがあるかどうか」が応募の質を左右する今、“なぜ今つくるべきなのか?”を、整理してみました。
採用サイトをまだ制作していない企業様にこそ、ぜひご一読いただきたい内容です。

1. 応募がぱったり止まった理由とは?

「求人広告に載せているのに、反応がまったくない」
「以前は少なからず応募があったのに…」
そんなふうに感じたことはありませんか?

実際、多くの企業がここ数年で“応募数の低下”に直面しています。

「人がいないから仕方ない」──たしかにそれも一因。
でも、それだけで片付けてしまうには、惜しい何かがある気がしませんか?

2. 「応募が来ない」の原因は、情報ではなく“共感不足”かもしれない

求人票には、仕事内容も給与も福利厚生も書いてある。
必要な情報は、ちゃんと揃っている。

けれど、応募は来ない。

それは──“情報がない”のではなく、“共感がない”からかもしれません。

いま、Z世代の行動様式は大きく変わりつつあります。
彼らが知りたいのは、制度の中身や数字だけではありません。

「この会社で働く自分、想像できる?」
「自分の時間、ここで意味を持てる?」
「この空気、自分に合うかな?」

この“感覚の接点”がなければ、応募にはつながらない時代になっています。

3. Z世代の応募行動と、採用サイトの関係

Z世代の求職者たちは、まず求人広告やSNSで会社を見つけます
そしてそのあと──「ちゃんと調べよう」として企業の採用サイトを探すのです。

これは、いわゆる「トキ消費」=「時間をどこに使うか」に価値を置く潮流が採用市場にも現れた行動。

※以前はZ世代特有の行動のようにみられましたらが、今では、あらゆる年代がトキ消費を実感するようになってきているようです。
📌 出典:博報堂若者研究所「トキ消費」https://seikatsusoken.jp/tokishohi/16309/

採用サイトがなかったら?
会社の“温度感”や“人の顔”が見えなかったら?
彼らは「何も感じ取れなかったから」という理由で、スルーしてしまいます。

つまり、採用サイトは──

✖ 条件を整理するためのページではなく
〇   自分の未来が想像できるメディアになっているのです。

採用サイトを持っていても応募が来ない、求職者に響かない要因もここにあります。

Z世代にとって、採用サイトは“最新の企業の顔”です。

そこで──

  • 昔の社員インタビュー
  • 退職者が写る集合写真
  • 変わった制度が更新されていないページ
  • 固い文章やテンプレート的な構成

これらが並んでいたらどう感じるでしょうか?

「ここ、もう動いてないのかな」「今のことが、全然わからない…」
つまり、“古さ”や“ズレ”が、静かに応募を遠ざけてしまうのです。

4. Z世代が求めているのは、“今ここで働く自分”のリアルな想像

Z世代は、自分の「時間の意味」を大切にします。

仕事=生活の延長と考えるからこそ、
“共感”できる企業で働きたいという感覚が非常に強い。

だから、情報の網羅性よりも、

  • 写真の空気感(最近の・リアルな)
  • 社員の語る言葉の温度
  • どんな人がどんな働き方をしているかのストーリー
  • 理想だけじゃなく葛藤や変化も含めた“本音”

こうした“今の会社を感じられるコンテンツ”があるかどうかが、応募を左右します。

5. 採用サイトを作って“応募の質”が変わった企業の事例

ある中小企業では、長年求人広告だけで採用活動を続けていました。
「良さが伝わってない気がする」というモヤモヤを抱えながらも、
「うちにはまだ早い」と採用サイトを後回しにしていたそうです。

そんな中、思い切ってプロと一緒に採用サイトを構築。

会社の想いや日常を可視化し、社員のリアルな声や育成の取り組みを丁寧に言語化。

結果、次のような変化がありました。

  • 理想の求職者から応募が入るようになり
  • 応募者の“企業理解度”が格段に上がり
  • 面接の時点で“共感の土台”ができている状態に

採用後のミスマッチも激減し、「応募の質が変わった」と実感されたそうです。

6. 採用サイトの見直し・改修で成果改善した企業の事例

また、こんな例もあります。

その企業では、3年間採用サイトを放置していました。
情報も社員も、社風すらも変化していたにもかかわらず、その変化がサイトに反映されていなかったのです。

そこで、プロと一緒に構成・写真・インタビューを刷新。
「これが今の私たちです」と、正直に、丁寧に見せるサイトに生まれ変わらせました。

結果、次のような変化がありました。

  • 応募数が2倍に
  • 面接段階で企業理解度が高く、ミスマッチ減
  • 「サイトで感じた空気そのままだった」と言われるように

たった数ページの更新でも、Z世代には大きな影響を与えるのです。

7. 採用サイトを“資産”に変えるプロの設計視点とは

採用サイトをつくるうえで大事なのは、情報の量ではなく、「伝わる順番」と「感情の設計」です。
よくある間違いは「とりあえず制度とメンバー紹介を載せればOK」と思ってしまうこと。
でも、それだけでは“共感”は生まれません。

Z世代に届く採用サイトには、次の視点が必要です。

  • ストーリー性:「なぜこの会社が存在しているのか」から始める
  • 人物像:美化された社員ではなく、“生の声”で語られるリアル
  • 空気感:写真・トーン・順序によって、体感的に伝える

この構成をプロと一緒に設計することで、採用サイトは“ただの広報”から、“共感が生まれる資産”に進化します。

そして、採用サイトは“作ること”がゴールではなく、“今の姿を映し続けること”にこそ価値があるということも念頭に置いておく必要があります。
動いている会社には、人が集まります。逆に、更新されていない印象のままでは、どんなにいい会社でもスルーされてしまう時代になっています。

まとめ

採用サイトは、「ただ持っているだけ」では意味がありません。
そして、「まだ早い」という理由で先送りにしてしまえば、3年後、5年後──採用市場の中で“何も持たない会社”になってしまうかもしれません。

今こそ必要なのは、「自社らしさが伝わる構造」を整えておくこと。

採用が“選ぶ時代”から“選ばれる時代”に変わる中、共感から始まる採用導線が、企業の未来を創造します。


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