応募が来ない理由は“AI精査”？9つの要素を具体例で解説
前回のコラムでは、求人票がAIにどう評価されるか
非掲載や順位低下を招くリスクについてお伝えしました。
今回はその続編として、実際の求人原稿にどう落とし込めばよいか
—— 9つの重要なポイントを取り上げ、Before／Afterの改善例を交えてご紹介します。
求職者が求める視点や、読み手に届く工夫を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
今回の記事でわかること
- AIに評価されやすい求人票の条件とは？
- 求職者が重視する“9つの要素”
- Before／After事例と、修正ポイントの解説
- 実際に応募率が上がった改善データ
給与レンジの明記
「月給25万円〜」だけだと、読んだ後にちょっとした不安が残ります。
「結局、いくらもらえるの？」
「スキルを積んでも上がらない？」
など、求職者は“自分の価値をどう見てくれているか”を気にします。
逆に、給与の上限や年収例が明示されていると、
「この会社、正直でフェアかも」と信頼感が高まります。
Before： 月給25万円〜
After： 月給25〜30万円（経験・スキルによる）
補足：給与例に下記を記載
月給25〜30万円（経験・スキルによる）※年収例：380万円（入社2年目）求人に給与レンジを記載することで応募者数が最大44％増加したという調査があります。
また、SHRM調査によれば、レンジを開示した企業の70％が「応募者数増加」、65％が「優秀層を惹きつけやすくなった」と回答しています。
— 出典：Recruitics、SHRM
求人修正ポイント：
上限金額を記載しましょう。
給与例に補足説明（スキルにより変動、年収例など）を記載しましょう。
福利厚生の具体記述
「社保完備、交通費支給」とだけ書かれていると、「それだけ…？」と感じさせてしまうことも。
求職者は“会社が自分を大切にしてくれるか”を制度から読み取ります。
Before： 社会保険完備、交通費支給
After： 社保完備／交通費（月3万円まで）／年1回健康診断／カフェ補助あり
具体的な金額や頻度があると、「自分がここで働く未来」が想像しやすくなります。
Indeedによれば、求人に福利厚生を記載する企業は2020年から大幅に増えており、医療・保険関連では45％の企業が掲載しています。
— 出典：Hiring Lab
求人修正ポイント：
制度内容＋金額・頻度を明記し、“生活面への配慮”を伝えましょう。
勤務時間・シフト情報の明記
「応相談」や「シフト制」だけでは、働くイメージが湧きません。
求職者は「自分の時間を大切にしたい」意識が高く、具体的な勤務時間があると安心して応募できます。
Before： シフト制（週休2日）
After： 早番 8:30〜17:30／遅番 11:00〜20:00 ※残業月5時間以内
時間の具体化で、無理のない働き方が伝わり、離脱を防げます。
求人修正ポイント：
シフトのパターンと残業目安を明記し
働き方の安心感を示しましょう。
勤務地・リモート可否の記載
「東京都内」だけでは、通勤や生活スタイルに合うか不安になります。
求職者はワークライフバランスや利便性を重視します。
Before： 東京都内／応相談
After： 渋谷区渋谷◯丁目（渋谷駅直結）※週2リモートOK（試用期間後）
アクセスや柔軟な働き方が伝わると、「ここなら無理なく働けそう」と感じてもらえます。
求人修正ポイント：
住所＋最寄駅・通勤手段・リモートの有無をセットで記載しましょう。
必要な資格・スキルの明記
「営業経験者優遇」だけでは、自分が応募できるのか判断しづらく、応募をためらう原因になります。
求職者は“明確な基準”があることで「自分にもチャンスがある」と思えます。
Before： 営業経験者優遇
After： 法人営業経験1年以上（業界不問）／普通自動車免許（AT限定可）
明示することで「自分にも当てはまる」と感じやすくなります。
求人修正ポイント：
必須条件を明確に。優遇条件は補足で記載すると親切です。
雇用形態の明示
「契約社員」だけでは、「将来どうなるの？」という不安が残ります。
求職者は長期的な視点で仕事を選ぶ傾向があるため、更新頻度や正社員登用実績があると安心材料になります。
Before： 契約社員
After： 契約社員（年1回更新）※直近3年で正社員登用15名
キャリアの見通しが立つことで、応募のハードルが下がります。
求人修正ポイント：
更新頻度・登用実績を添えて「その先の働き方」も伝えましょう。
段落と箇条書き
長文が続くと、スマホで読みにくく、離脱されがちです。
求職者、特にZ世代は“スクロール耐性”が低めなので、視認性の高い構成が求められます。
Before： 有給取得率も高く、産休育休の実績もあります
After：
- 有給取得率：82％
- 産休育休：取得実績100％
- 時短勤務OK
「必要な情報だけすぐわかる」ことが、応募率UPにもつながります。
求人修正ポイント：
2〜3行ごとに区切る、数字は箇条書きにして見やすく整えましょう。
わかりやすい言葉の使用
「オンボーディング制度あり」と書かれても、初めて見る人には内容が伝わりません。
求職者は“噛み砕いて説明してくれるか”で、企業の姿勢を見ています。
Before： オンボーディング制度あり
After： 入社後1か月は研修＋先輩によるマンツーマンOJT
言い換えることで「安心してスタートできそう」と思ってもらいやすくなります。
求人修正ポイント：
カタカナ語や抽象語は、“どういう内容か”を具体的に書いてみましょう。
3R構成の順序
求人票の順序がバラバラだと、読む側が混乱しやすく、離脱につながります。
求職者は“自分ができるか”→“何をするか”→“いくらもらえるか”という順に情報を整理したい傾向があります。
Before： 給与→業務内容→応募資格
After： 応募資格→仕事内容→給与
読みやすい構成にすることで、「最後まで読まれる求人票」になります。
求人修正ポイント：
応募資格→仕事内容→給与の順に並べ直して、読み手の流れに沿いましょう。
まとめ
いかがでしたか？
求人票の内容を少し変えるだけで、求職者の受け取り方は大きく変わります。
「うちは全部できているかも」と思っていても、意外と“伝え方の改善余地”があることも。
iRecなら、職種ごとのテンプレートや求人構成の最適化ができるので、今回のような9つの視点を踏まえて、柔軟に求人を作り直すことができます。
まずは、一つでも気になる項目から。
ぜひiRec上で、いろいろな求人づくりを試してみてください！
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