第7回 採用サイトを活かす写真撮影講座
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手軽に”フルオート撮影”と差をつける、基本機能①
前回は、「フルオート撮影ではナゼ思い通りの写真が撮れないのか」をお伝えしました。
今回から、それぞれのモードについて、もう少し詳しくご説明してまいります。まずは、レベルアップ1段階目の『P(プログラムオート)モード』です。
『フルオートモード』との大きな違いは、主に以下の3点が“カメラ任せ”ではなく、“自分で”選択が可能となる点です。
- ISO(露出3要素の一つ)
- ピクチャスタイル
- ホワイトバランス
それぞれ詳しくご説明していきますが、まず今回は『ピクチャスタイル』についてお話しします。
『ピクチャスタイル』とは、彩度やコントラスト、色調などの調節を可能とする機能で、下表の通り各メーカーとも呼称は異なります。(本コラムではCanon社の呼称使用)
縦軸の項目のように、人物、風景、夕景・夜景など撮影対象物(=被写体)に応じて各カメラメーカーが「最も美しい写真に仕上がる」と考えた“色味・風合いのパターン”を用意してくれています。
たとえば、「風景」を選択すると、以下の写真のように木々や青空などの色の鮮やかさが実際にその場で見ているよりも強調され、印象深い仕上がりになります。
実際に被写体にカメラを向け、この『ピクチャスタイル』の項目を順番に変え、モニタ画面に映る色味等の変化の様子を確認してみてください。写真の雰囲気がけっこう変わることに気づかれると思います。
尚、選択項目は多数ありますが、「ご自身が好みの雰囲気のお気に入りパターン」を2~3決めておけば十分で、毎回悩みつつ確認しながら設定するという面倒な手間は不要です。
ちなみに私はSONYを使用していますが、カラーであれば「ライト」「ポートレート」「風景」の3つしか使うことはほぼありません。
『ピクチャスタイル』は難しい数値設定が不要で、色味など感覚的に選ぶことができて簡単ですし、それだけで仕上がりもだいぶ変わりますので、ぜひこのひと手間を惜しまずに使ってみてください。
ちなみに採用サイトのブログ等に使用する社内イベントやちょっとした食事会の写真であれば、「モノクロ(白黒、B/W)」もオススメです。
採用ブランディングの方向性にもよりますが、社員紹介ページの写真をモノクロで撮影するのも一つの手法です。シブい雰囲気となり、被写体として協力してくれた上司や同僚にも、かなりの高確率でウケます。皆さんの写真の腕もほめてもらえるかもしれません(笑)
ぜひいろいろと試してみて、ご自分の「お気に入りパターン」を見つけ、活用してみてください!
執筆者
株式会社CAPTURE EMOTION
早川 伸夫
人物写真を最も得意とし、法人・個人のプロフィール写真撮影を中心に活動。
JAPAN PHOTO CONTESTや東京カメラ部主催フォトコンテスト等で多数の入賞経験あり、自然風景・建築物など、どんな被写体も美しく撮ることに定評あり。
また「写真は左脳(論理)で上手くなる」との持論から、主に中小企業・個人事業主を対象としたカメラスクールを運営し「美しい写真を撮るための方法論」を伝えている。