中途採用の応募数が伸びない原因とは?サイト改善でできる対策法
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せっかく自社の採用サイトを立ち上げたのに、「思ったほど応募が来ない」「求人媒体経由の方がまだ多い」と感じていませんか?
中途採用の応募が伸びない原因は、採用戦略全体や求人内容に起因することも多いですが、実は採用サイトの中身や設計にも大きな改善余地があるケースが少なくありません。
この記事では、「採用サイトの中でできること」にフォーカスし、応募数を増やすための具体的な改善ポイントを整理します。
目次
中途採用の応募数が伸びない原因
中途採用サイトで応募数が伸びない要因は、大きく次の4つに分けられます。
- SEO対策が不十分
- ユーザビリティ(使いやすさ)が低い
- 情報提供が不足している
- 採用ブランディングが弱い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 採用サイトのSEO対策が不十分
SEO対策とは、Search Engine Optimizationの略で、検索エンジンの検索結果において、自社のウェブサイトが上位に表示されるようにするための対策のことを指します。
どんなに魅力的な情報を掲載しても、求職者に見つけてもらえなければ意味がありません。
SEO対策が不十分だと、「職種名+勤務地」「企業名+採用」などで検索された際に上位表示されず、せっかくの採用サイトが埋もれてしまいます。
SEO対策の基本
SEO対策の基本は、検索エンジンがウェブサイトの内容を理解しやすくすることです。これには、キーワード選定、メタタグの最適化、コンテンツの質と量の向上、内部リンクと外部リンクの最適化などが含まれます。
採用サイトのSEOでまず押さえるべきは、以下の4点です。
- キーワード選定
例:「営業職 中途採用 東京」「自動車部品メーカー 求人」など、求職者が実際に検索しそうな語句を選び、見出しや本文に自然に含める。 - メタタグの最適化
ページごとに「職種名+勤務地+企業名」などを意識してタイトルや説明文を設定。 - コンテンツの質と量
求職者が「この会社で働くとどんな経験ができるか」をイメージできるような具体的な情報を充実させる。 - 内部・外部リンクの最適化
サイト内の関連ページ同士をつなげ、外部サイト(例:企業コーポレートサイトやオウンドメディア)からのリンクも確保する。
これらを整えることで、検索エンジンにもユーザーにも理解されやすい構造になり、結果的に訪問者数が増えます。
2. ユーザビリティの低さ
採用サイトを訪れた求職者が、情報を探しにくい・応募しづらいと感じると、それだけで離脱につながります。
「ページを開いたけど何から見ていいかわからない」「スマホで応募ボタンが押しづらい」といった小さなストレスが応募率を下げているケースも少なくありません。
改善のポイント
① 情報設計と導線の見直し
求職者が最も知りたいのは「仕事内容」「働く人」「待遇条件」「社風や雰囲気」です。
トップページからこれらの情報に2クリック以内で到達できるように設計することが理想です。
また、スマートフォンでの閲覧が7〜8割を占めるため、スマホでの導線設計を最優先にしましょう。
・メニューは分かりやすい階層に整理
・ページ遷移のたびに応募ボタンを表示(常にCTAが見える位置に)
・「社員紹介」などストーリー系ページからも応募に誘導
② デザインと可読性の改善
デザインの目的は「世界観を伝えること」と「迷わせないこと」です。
採用サイトでは見た目の華やかさよりも、読みやすさ・理解しやすさ・操作のしやすさが優先されます。
・文字サイズや行間を広めにとり、視認性を高める
・写真を活用し、文字ばかりにならないようにする
・色やボタンのトーンを統一して、押せる箇所が一目で分かるようにする
③ 応募フォームの最適化
意欲のある求職者も、フォームでつまずくと離脱します。
・入力項目は「必須最小限+任意情報」に分ける
・スマホでの入力操作をスムーズに(自動入力・プルダウンなど)
・応募完了後のサンクスページで「次のステップ」や「問い合わせ先」を明示する
④ 情報提供と体験価値のバランス
ユーザビリティは単なる操作性だけでなく、「情報のわかりやすさ」も含まれます。
・長文を避け、見出し・アイコン・画像で直感的に理解できる構成に
・「1日の流れ」「社員の声」「キャリアパス」などをストーリーで伝える
・企業のトーン&マナーを統一し、全ページで一貫した印象を持たせる
3. 応募者に対する情報提供が不足
求職者が応募を決断するためには、企業の魅力や仕事内容、待遇などの情報が欠かせません。
しかし、採用サイト上の情報が断片的だったり、表面的だったりすると、求職者は「ここで働く自分」を具体的にイメージできず、応募をためらう傾向があります。
特に中途採用の場合、応募者は「なぜ前職を辞めたのか(辞めようとしているのか)」という背景をもっています。
この“前職での不満”や“転職理由”が、次の職場選びでの判断基準になるのです。
たとえば――
- 人間関係に悩んでいた人は、「どんな人が働いているのか」「自分と合いそうか」を知りたいと思っています。
→ 社員インタビューや座談会、職場の雰囲気が伝わる写真・動画などが有効です。 - 努力が正当に評価されない環境にいた人は、「自分の頑張りをどう見てもらえるのか」「成長や挑戦が許される環境か」に関心を持ちます。
→ 人事評価制度やキャリアステップ、挑戦を後押しする仕組みを紹介しましょう。 - 単調な業務ばかりでやりがいを感じられなかった人は、「裁量のある仕事ができるか」「自分の提案が受け入れられるか」を知りたいと思っています。
→ プロジェクト事例や社員の成功エピソードを掲載すると効果的です。
このように、単に「待遇」や「仕事内容」を載せるだけでなく、“前職のどんな不満を解消できる職場か”を明確に伝えることが大切です。
求職者が知りたいのは条件よりも、「自分がここで満足して働ける理由」。
それを具体的に描ける採用サイトこそが、応募意欲を高めるサイトと言えるでしょう。
4. 採用ブランディングの不足
採用ブランディングとは、「この会社で働きたい」と思われるように、自社の魅力や価値観を一貫して発信することです。
企業としての想いが伝わらないまま求人だけを並べていても、求職者の心には響きません。
採用ブランディングを強化するには
- 自社らしさを言語化する
企業理念やカルチャー、社員が大切にしている価値観などを整理し、「自社で働く意味」を明確にする。 - ストーリーコンテンツを作る
社員インタビュー、社内プロジェクトの紹介、代表メッセージなど、リアルな声を発信。 - SNSを活用する
採用サイトで伝えきれない日常や文化をSNSで発信することで、応募前から親近感を持ってもらえる。
これらを継続的に発信することで、「あの会社、雰囲気いいな」と印象に残り、サイト訪問から応募につながりやすくなります。
採用サイト改善でできることを整理しよう
ここまで見てきたように、中途採用の応募数が伸びない原因にはさまざまな要素がありますが、採用サイトの中で取り組めることは多くあります。
とくにSEO、ユーザビリティ、情報設計、採用ブランディングの4点をバランスよく整えることで、サイトが「見られるだけの場所」から「応募につながる場所」へと変わります。
まとめ:採用サイトを“応募の入口”に育てていく
中途採用の成果は、一朝一夕では改善しません。
ですが、自社の採用サイトを定期的に見直し、「求職者が探しやすい・わかりやすい・共感できる」構造に整えることで、応募数は確実に伸びていきます。
まずは小さな改善からで構いません。
ページの構成や文言、コンテンツ内容を一つずつ検証し、自社の採用サイトを「本当に応募を生む資産」へと成長させていきましょう。