採用サイトの構築と情報発信により、新規事業に向けた副業人材を40日で8名採用
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2004年1月の創設以来、ワイヤレス・ブロードバンド・サービスを中心とした通信事業を展開して「より創造性あふれる社会の実現」を目指している、株式会社ワイヤレスゲート。2012年に東証マザーズに上場、2016年には東証一部へ指定変更を果たしている同社は、全額会社負担による人間ドックや、フレックスタイム制度・在宅勤務制度の導入など、社員の健康や生活の充実を考えながら事業を展開されています。
そして、2020年8月には本社勤務や在宅勤務に次ぐ第三の職場環境として、恵比寿にシェアオフィスを開設。それと合わせ、「正社員」ではなく「副業」として事業に携わる人材の募集を開始させました。その採用手段の柱となっているのがiRecです。
なぜ副業人材の採用に踏み切ったのか? iRecでの反響、効果などを代表取締役社長CEOの濵 暢宏さんと執行役員 CFO 管理本部長の内田 則崇さんにお聞きしました。
ポイント
- 質の高い新規事業開発のための人員確保が急務に
- 「副業人材採用」でクイックに優秀な人材集めを実現
- 「コスト・時間・デザイン」の3軸で、iRecによるサイト制作を選択
- 採用サイトの制作を通して、採用ブランディングのベースを構築
- 「人材エージェントの知見×Indeedの集客力」で、確実に効果を実感
業務プロセス改善によるコスト削減を、副業人材採用の原資に
まず、濵さんは2020年6月にワイヤレスゲートに入社されたそうですが、御社の置かれた状況や課題感、そして、その中でどのようなミッションを持って入社されたのかをお聞かせください。
濵さん:ワイヤレスゲートは2004年の創業から17年、通信業界の技術革新や規制緩和などをビジネスチャンスにして成長してきました。しかし、これから先の10年20年を考えて、同じように成長できるかと考えた時に、当社の事業ドメインであるワイヤレス・ブロードバンド・サービスが、現在ではすでにインフラのような存在となっていて、それ自身がイノベーティブなサービスというわけではなくなっています。であれば、新しいビジネスを始めていかねばならない、ということが問題意識としてありました。
そこで、様々な業界の企業で新規事業開発に携わってきた私が入社し、会社全体のコスト削減や既存事業における販路拡大とともに、新規事業の立上げをミッションとして、変革に乗り出したという経緯になります。
そうした中で今回、副業人材の採用強化に踏み切られたわけですが、どのような考えによるものだったのでしょうか。
濵さん:1人でできることには、やはり限りがあります。新規事業の場合は特に、タネとなるものを数多く打ち出しながら、ダメなら次へと進めていく推進力が重要です。そうした仕組みづくりのために、最初は正社員の採用を考えましたが、それでは採用にかかる期間がある程度かかってしまうし、新規事業というのはその先どうなるか分からないものでもあるので、10人20人と一気に採用するのは難しい。そんなとき、ライオン、ユニリーバ、ヤフーなどの大企業における副業人材採用の流れがあり、この波に乗らない手はないと考えました。この副業人材をうまく活用すれば、私のイメージした『「量」を生み出すことで「質」に転化させていく』というような、スピーディな循環を当社内でも実現できるに違いない。副業人材の採用強化に踏み切ったのは、そうした思いからでした。
代表取締役社長CEO 濵 暢宏さん
意思決定から実行にかけてのプロセスがかなりスピーディーに感じられました。
どのように進めていかれたのでしょうか。
濵さん:そもそも私のミッションが新規事業をつくることで、この副業人材の募集もそれに沿ったものでしたから、経営陣に承認を得ることは難しいことではありませんでした。それでも反対されないよう、その前段として、入社した6月からの3ヵ月で業務プロセスの見直しによりコスト削減を実現し、その分から副業人材の募集や人件費の原資を確保することを意識しました。その上で、これまでの経験から、新規事業の創出に当たっては量を質に転化させていく必要があることも合わせて経営陣に説明し、理解を得ました。それ以降の制度や書類作りなどは、管理本部と一体となって進めていきました。
内田さん:私としては、そもそも管理本部とは、経営陣がやりたいことをサポートしていく立場だと思っています。実際今回はスピード感が求められ、タイトなスケジュールではありましたが、決められた期日に遅れないよう、やるしかないと決めてやりました。当社の場合は創業からまだ20年経っていないこともあり、スピード感が求められる状況にもしっかりついていける、まだまだベンチャー気質溢れるメンバーが管理本部に多くいるんですよね。
濵さん:「創業17年目のスタートアップ」というか…未だに「スタートアップ」の空気が強いです(笑)。
執行役員 CFO 管理本部長 内田 則崇さん
世の中に自社の良い面やリアルな姿を発信できていない、という課題
そうして実際にiRecで募集を開始されて、反響はいかがでしたでしょうか?
濵さん:副業人材については想定をはるかに超えた応募がありました。これは、今のトレンドに合わせた採用サイトをしっかり作って、情報を分かりやすくしたことだけではなく、iRecがIndeedなどと連携し、結果が出るような集客の仕組みを作ってくれていることによるものですよね。応募者に話を聞くと、やはり「Indeedで求人を見ました」という方が多かったです。
当社の副業人材としては、通信・サブスク・ネット・コンサルの方向けの新規事業プランナー職と、ECクリエイティブ職の2種類を募っていますが、現在の採用人数は前者が8人で、うち5名がiRec経由で応募のあった方。後者は4人中3人がiRecからの応募でした。それ以外は、プロ人材の副業専門エージェントや一般的な人材エージェントを通してなので、採用に至る確率はそちらがやや高めですが、iRecではとにかくたくさんの方から応募がありますので、候補者の母数を確保するには最適だったと思います。
内田さん:私の処理が追い付かないくらい応募が来てしまうので、迷惑でしたよ(笑)濵は最初、応募者全員と面接をしていたので、スケジュールが面接でいっぱいになっていて「大丈夫だろうか?」と心配してました(笑)
確かにそれは大変そうですね…。ただ、iRecとしてはそれほど導入効果があったということは、とても嬉しいです。
今回、コロナ禍での採用開始となりましたが、それについては何か影響はありましたでしょうか?
濵さん:管理本部が注力してくれたおかげで、フルリモートや在宅勤務が可能といった、先進的な人事制度を整えてもらっているのが功を奏していると思います。そもそも、当社が目指す「創造性あふれる社会を創る」ためには、「創造性あふれる働き方」ができているべき。それが求職者にもうまく伝わり、魅力に感じてもらえているのだと思います。当社ではこれまでそうした発信が弱かった。それがこの採用サイトによってきちんと発信できるようになったのは大きいですね。また、面接でも候補者から、採用サイトに掲載している「当社が見据えている未来像」についての話が出るなど、目線合わせができている実感があります。
そもそもなぜ自社で採用サイトをつくろうと決められたのですか?
濵さん:私自身が入社するにあたり、当社のホームページを見たときに、全体として今ひとつ情報を得にくく感じたんです。今の時代、ネット上で情報が得られないのはもったいないし、採用機会の損失につながりかねません。実際、入社前には、既に退社した人からのネガティブな情報なども目にしました。ですが、入社してみると想像以上に働きやすい会社で、社員も皆イキイキとして、誠実な人も多い。そうした良さが、採用市場で伝えきれていないのが残念でした。
人材採用面だけでなく、当社のコーポレートページからして課題はいくつかあったものの、「ではどこから改善していくべきか?」という議論になり、結論としては、副業人材であれ、正社員であれ、「この会社で働きたい」と思った求職者の方がそう思ったときにアクセスできる情報がないことが一番もったいなく、困ることだと。人材がいれば、次の手が打てるので、まずはチームを作ることを最優先に進めていこうということになり、「採用サイト」の立ち上げから着手することになりました。
その際、iRecを選ばれた決め手は何だったのでしょうか?
濵さん:社員がイキイキと働いている様子をリアルに伝えたかったのですが、そうしたコンテンツのあるサイトを普通に制作するとコストがかかります。ですから、「スピーディに、今のトレンドに合ったデザインのサイトが予算内で制作できること」を軸に、3社くらいを比較しました。
iRecが良かったのは、まず、人材エージェントの仕事をされているので、採用に関するナレッジを多く持った方々に採用サイトを作ってもらえるということ。その点で、他社より提案内容にも説得力を感じました。その上で、iRecによる採用サイトの事例をさまざま見せてもらい、最先端の採用サイトの書式、効果を出すポイントなどを教えてもらったのも大きかったです。
ITリテラシーが高くなくても、管理・運用できることが大事
実際にiRecでサイトを制作する過程で、良かったことはありますか?
濵さん:具体的なサイトの方向性について、時間を掛けてヒアリングしてくれた上で第一案を見せてくれ、それが我々のイメージとそう離れていなかったので、まず安心できました。iRec側の制作担当者がとても丁寧にコミュニケーションしてくれたこともあって、デザインにしてもコンテンツにしても違和感なく、満足できる形になりましたね。
内田さん:管理本部としては、採用サイトを作ってからの運用面がなにより大事です。その点で、iRecはデジタルやWebの知識があまりなくても管理できます。募集要項などのちょっとした変更やコンテンツの更新、デザインの細部の変更などにも容易に対応できるのが良いですね。既にあるページを複製して、同様のコンテンツを増やしていくのがとても楽で、そういったこともマニュアルなど見ずに、直感的に操作できています。
これから採用サイトを作る企業さんに参考にしていただくためお伺いできればと思うのですが、サイト制作の過程の中で苦労されたことはありますか?
内田さん:苦労というか、私なりの工夫点として、当社が求めるデザインやコンテンツをイメージしてもらいやすいよう、この5年で新規上場した会社や、私が個人的に注目しているベンチャーキャピタルが出資している会社の採用サイトを中心に、何百社かを検索して、良さそうな採用サイトのURLを執行役員に見てもらいました。成長フェーズにある会社であれば採用にも注力されており、「どのように会社を良く見せるか?」と何かしら学べる点や共通したテイストなどがあるのではという考えです。
濵さん:あれは大変だったと思うけれど、やってもらった甲斐はありましたね! あと、当社がちょうど恵比寿のシェアオフィス開設を目前にしていたので、そのタイミングでリリースしたいと思い、スケジュールがタイトになってしまったのも、制作に関わったスタッフの方や管理本部には苦労をかけてしまったと思います。
内田さん:デッドラインが決まっているのは、管理本部としてはむしろやりやすかったです。他に大変だったとすれば、インタビューに答えてもらう社員の事前準備、心の準備でしょうか。インタビュー本番でパッと話せる人は多くはないですからね。あと、時間がなかったので写真は制作担当の方に選んでもらってしまったのですが、特に女性社員からは、やはり「自分で選びたかった」という声もありました。あとから差し替えもiRecなら簡単にできるはずなので、折を見て対応する予定です。
コンテンツなど、採用サイトの中身はスムーズに決まりましたか?
濵さん:トップメニューからの動線などは執行役員を中心にした本部長会議ですぐ決めました。それが決まると、あとが進めやすいですから。また、社員インタビューの人選は本部長の推薦をベースに、営業部門では派遣から入って活躍している若手に、プロパーのベテラン。管理部門では人事とIRという種類の異なる業務のメンバーを選ぶなど、バリエーションを意識しました。
内田さん:話す人ごとに、いろんなストーリーが立ち上がるよう、バランスは考慮しましたね。
社員インタビューの人選はとても大事ですよね。
それでは、今後はどのように採用サイトを活用していこうとお考えでしょうか。
濵さん:まず、副業人材については、エンジニアやマーケター、セールスなど多様な職種の人もこれから入ることで、さらにビジネスをドライブできるのではと思うので、iRecを使って様々な職種で活躍している人たちの採用ができればと期待しています。
他方で、継続的に事業を推進していくには、やはり正社員の専任メンバーが必要です。そのために今、事業プランをより具体化させているところで、それが整い次第、iRecを基盤にして正社員採用も本格稼動させたい考えです。
内田さん:サイトの運用面では、今は立上げ時から引き続き、私が担当していますが、ノウハウがある程度蓄積された段階で、メンバーの担当者に引き継ぐことを考えています。採用ブランディングの土台はできたので、できれば専任の担当者をつけて、より強化していきたいですね。
最後に、iRecに興味を持たれている会社の方々へ、ひと言いただけますか?
濵さん:導入したメリットはいろいろありますが、一言でいえば、クオリティの高い採用サイトをスピーディに仕上げてもらえたことに尽きます。私自身、当社での新規事業開発というミッションを、iRecを導入することにより大きくドライブさせることができました。そうして、自社で優秀な副業人材が採用でき、彼らによって社内も良い刺激を受けています。採用ブランディングのベースはできたかと思うので、今後も引き続きiRecで積極的な発信を行っていきたいと思っています。
ありがとうございます!ぜひiRecを余すところなくご活用いただければ幸いです。
本日はお忙しいところ、ありがとうございました。